Webくりえーたーのほんとーのこえ

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(条件付)ランサーズという素晴らしいクラウドアウトソーシングサービス

Webの制作にかかわる人なら知っている人も多いでしょう。

 

 

LANCERS(ランサーズ)という、クラウドソーシングWebサービス

 

 

今回は、このLANCERSというクラウドソーシングサービスを条件付きで褒めちぎりたいと計画しました。

 

まだ知らない人のために簡単に説明すると、ロゴ制作とかホームページ制作、ライティングやシステム開発などなどの発注者と受注者のマッチングサイトです。

 

発注者側にとっては、相見積りをとれるので費用が格安にできる可能性が高く、受注者側は新規顧客を開拓する必要がないので、営業面が必要ないという非常に優れたシステムです。

 

コンペやプロジェクト、タスクなどと募集内容も選択することが可能で、一切費用をかけずにロゴやWebデザインなどの提案を受けることも可能です。

 

もちろん、この手の相見積サイトは受注者側にはデメリットだらけの価格競争を生み出し、評判がよろしくないケースも多く、トラブルや批判的な記事も目立ちます。

 

ランサーズのサービス内容や受注者側のデメリットについては、下記の記事などが非常に参考になります。

kosuke.cc

 

でも、上手に利用すれば、このLANCERSというシステムは非常に価値のある素晴らしいWebサービスです。(条件付きの断言)

 

 

どのようなWebサービスでもいい面や良くない点というのがありますが、条件付きというのは、かなり使いこなすのに難易度が高いサービスであるということです。

 

 

原則として”低価格至上主義”の顧客がほとんどだからです。

 

 

ビジネスである程度結果を出されている方であれば、この手の”安ければ安いほどいい”という客層が恐ろしく取り引きするのを避けたい対象で、”だいたいのことはうまくいかない”企業や個人の客層であると経験側から容易に想像できることでしょう。

 

『値段本位では営業活動はうまくいかない。』

 

という発想がない人がほとんどなのでしょうか。

 

 

話はそれましたが、一見、発注者側のみのメリットが多いように見えますが、受注者側にもそれなりのメリットがあります。

 

 

まず、匿名でも仕事ができるので、副業や市場調査を兼ねた仕事の受注も行いやすい点があります。

 

また、ランサーズのシステムでも、未払いの作業依頼や納品後の料金不払いなどが防がれるようにできるだけ配慮されたシステムを導入しています。(当然といえば当然ですが)

 

そして、制作者などには一番のボトルネックとなる、『あまり内容のない頻度の高い電話応対』をしなくても仕事を完了させることができます。

 

残念ながら、いまだに『頻度高い電話コミュニケーション』が発注者側にメリットがあると考えている中小・零細企業は多いのですが、受注者側にはデメリットしかなく、一種の迷惑行為ともいえるでしょう。こういったデメリットも回避することが可能です。

 

そして、最大のメリットというのが、”営業の必要がない”という点です。

 

実は、企業だけではなく、個人事業でも副業でも、一番手間がかかり難しいのは営業活動です。特に新規顧客の獲得は相当難しいのです。

 

 

ずっとサラリーマンをやっていた人などには想像もつかないでしょうが、顧客獲得はどのような事業でも難易度が高く、多くの企業・個人がお金と時間をかけて必死に顧客の獲得をしているのです。

 

 

そう考えると、受注費用の20%がランサーズシステム利用料として差し引かれますが、2割の手数料はかなり良心的ではないかとおもいます。

 

 

発注者側は、例えばロゴマークなどはタダ(無料)で何十何百と提案を受けることが可能であり、一般の制作依頼でも当然のことながら自動的に相見積りの提案がくるので、提案が多ければ多いほど格安で条件の良い取引ができるので、依頼するカテゴリーによっては非常にメリットが高いサービスです。

 

 

 

と、このようにLANCERSを褒めちぎっていますが、いくつか注意点があります。

 

 

 

まず、受注側としてランサーズのシステムの素晴らしさを享受するには

 

”仕事と顧客を選ばないといけない”

 

があります。発注者側には確信犯的に内容のよろしくない募集を出す人物もいるので、受注者側では十分に考慮しながら提案した方が無難です。

 

また、受注側、発注側の両方に言えることですが、音信不通になる人がいることです。

ランサーズのシステムである程度回避できますが、一切連絡が取れなくなる事例もあるようなので、評価実績などをよく見てから取引するのが無難です。

 

発注者側は、費用をケチって安い外注サービスに依存すると、かえって大きなダメージを受けることになるので注意が必要です。

 

 

そして最大の注意点は、案件のほとんどが”かなりいい加減”であるということです。

 

独自の統計では、まともに商取引ができる案件は全体の2~5%ぐらいとしています。

 

 

100件の案件中、80%はなんらかの理由で消えてなくなり、残りの20%の内、その8割近くは費用や作業内容に問題を抱えており、まさに地雷案件&クライアントで、正直”仕事”とは到底呼べない、荒行や精神修養のための現象といえるものも多いわけです。

 

必然的に、残りの2~5%ぐらいの正常なやり取りができるクライアントを巡っての争奪戦になるので、必然的に費用は格安になり、要求されるスキルも高くなります。

 

なので、法人の制作会社などが受注者側でのみ参戦すると、ほとんどが1、2年の内に自滅します。

 

相見積りサイトで貴社にメリットのある顧客と知り合える可能性は皆無といってもいいでしょう。まさに、業績を悪化させるための営業活動に直結します。

 

それは当然といえば当然、しごく当たり前です。

 

個人であれば、実務経験5年以上で、作業スピードが速く、作業量に対しての見積りが得意でないとサイドビジネスとか週末起業でも自滅する可能性が高いです。

 

結果的に受注者は、

”価格競争はしない”

ことが重要です。相見積りサイトなのに矛盾するかもしれませんが、価格だけで勝てないならば、何らかの面で絶対的に不足している要素があるので、絶対にその仕事は受けるべきではないです。

 

発注者は、

”価格の安さだけで依頼しない”

値段設定だけで受注を得ようとする人のほとんどは、実績や経験が少ない人が大半です。残念ながら、値段が安いだけで依頼した場合、ほとんど効果の見込めない、意義のない作業か、余計にコストがかかることになるでしょう。

 

 

50円でブログ記事を書いてほしいとか、20円でブログの感想を書いてほしいとか、”働いたら負け”の驚くような依頼もありますし、どうも自作自演のような受発注のやり取りがあったりと、”危機管理能力がない人”はやめた方が無難です。

 

 

以上のような点だけ注意すれば、間違いなくランサーズは本当に素晴らしいサービスです。